地域の生活を「ささえる」取り組み

「大阪しあわせネットワーク」では、新型コロナウイルスに関連して失業、減収した方への支援も行っています。今回は、(福)四幸舎和会(しこうしゃなごみかい)くりのみ園(能勢町/成人施設部会)の実践を紹介します。

 くりのみ園は、自然豊かな町の障がい者支援施設として「施設入所支援」「生活介護」の事業を実施しています。

町全体で連携支援

 相談が入ったのは、新型コロナウイルスの影響で失業した、乳児を抱える母子世帯。行政の母子相談から、生活困窮者自立支援相談窓口(以下窓口)を通して、社会貢献支援員につながりました。関係機関が連携し、社協は緊急小口資金特例貸付の申請、窓口は就労支援、施設は生活支援と役割分担しました。


CSWの増村和彦さん

 くりのみ園では、施設での就労も提案しながら食材支援を実施。その後、近隣での就職が決まり、今後は、自立に向けて運転免許や専門資格の取得をめざしています。

 CSWの増村和彦さんは、「車がないと生活しづらく、地域のつながりが強いので困窮を知られたくないなど、町特有の課題があり、生活保護へつなぐ難しさもある。今回は、困窮に陥るギリギリの所で踏ん張るためのお手伝いができた。今後も本人に寄り添って支援していきたい」と話します。

交流を通じて地域・施設が変わる


統括施設長 大﨑年史さん

 くりのみ園では、就労訓練事業(中間的就労)の受け入れや夏休みの子どもの居場所づくりも行っています。

 また、社協が実施しているひとり暮らし高齢者等への配食サービス「ふれあい給食サービス」にも協力。利用者と職員が一緒に訪問することで、利用者の社会参加を図るとともに、地域貢献も施設の仕事であることを職員に意識させることをねらっています。

 統括施設長の大﨑年史さんは、「施設が地域と交流し、実践を積み重ねることで、障がい者施設への偏見や差別がなくなってきたことを実感。また、能勢町社会福祉施設地域貢献委員会のメンバーとして、施設でもできることに協力していきたい」と話します。

法人紹介

法人名:社会福祉法人 四幸舎和会
所在地:豊能郡能勢町下田尻20
電 話:0727-35-2212
ホームページ:http://shikousya.jp/
法人設立認可年月:1999年
主な実施事業:
第一種社会福祉事業 障害者支援施設の経営
第二種社会福祉事業 障害福祉サービス事業の経営、生計困窮者に対する相談支援事業


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