子どもたちを「はぐくむ」取り組み

児童養護施設 羽曳野荘(羽曳野市)では、やむを得ない事情で一時的に子どもの養育ができない世帯のために子育て短期支援事業の実施や、施設として校区福祉委員会に参画するなど、児童養護施設の強みを活かし、自らSOSを発することができない子どもや保護者に、こちらから声をかけていく姿勢を持ち、地域のニーズに積極的に向き合っています。

子どもの思いや希望に寄り添う


左)岩瀬淳子さん、右)西岡加奈さん

羽曳野荘では、「生活困窮者レスキュー事業」への取り組みを始め、地域の相談窓口から紹介のあった母子世帯への支援に社会貢献支援員と連携しながら対応しています。主任保育士の岩瀬淳子さんは「困窮世帯の子どもたちが自分の思いや希望を抑え、自分の境遇を我慢して受け入れていると感じた。施設に入所する子どもたちと同様のケースだと感じた」と言います。

施設に遊びに来ることを提案すると、喜んで遊びに通うようになった子どもたち。自分の思いや希望を施設の職員に語るようになったそうです。「施設が子どものSOSを受け止められる居場所になれれば」と同法人の里親支援専門相談員の西岡加奈さんは語ります。

児童養護施設として地域のニーズに向き合う

施設長の中條薫さんは、「児童養護施設に措置されるケースは、もっと早い段階で介入できていればと感じることが多い。今回、生活困窮者レスキュー事業で支援したケースも見過ごされていれば施設入所に至った可能性もある。児童養護施設として、地域の子どもたちのSOSを早期に発見し、予防的な支援ができたことは大きい。今後も行政、地域、学校などと連携をはかり、困ったことがあったら施設に相談してもらえるような関係を築いていきたい」と語りました。


児童養護施設 羽曳野荘(大阪府羽曳野市)

法人紹介

法人名:社会福祉法人羽曳野荘(はびきのそう)
所在地:大阪府羽曳野市学園前1丁目1-3
電 話:072-956-2102
ホームページ:http://habikinoso.org/
法人設立認可年月:昭和25年5月1日
主な実施事業:児童養護施設、子育て短期支援事業


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